旅人とわんこの日々 タイトル

旅人とわんこの日々
世田谷編1 2003年 Page1

ワンコのいる日常と旅についてつづった写真ブログです。

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1、砧公園の梅(2003年2月上旬)

砧公園世田谷美術館前 ビアデッド・コリーの写真
砧公園内の世田谷美術館前で

時は一気に流れ、私が人生最大のイベントとして試みたユーラシア大陸横断から無事に帰国し、生活が落ち着いた2003年からワンコと旅人の日記を書き始めることにする。

生後2か月で我が家にやって来たビアデッドコリーのチャーミーは、大きな怪我や病気をすることなく、家族の一員としての月日を積み重ねていき、今年の秋には10歳の大台を迎える。

2歳ぐらいから見た目はほとんど変わっていないので、いつそんなに年をとったの?と、10年という月日の長さに驚いてしまうのだが、飼っている方も同じだけ歳を取っているので、10年は長いようで、あっという間なんだな・・・と、改めて思ってしまう。

砧公園ねむの木広場 ビアデッド・コリーの写真
砧公園のねむの木広場

10年も一緒に暮らしているので、日常生活に犬がいるのが当たり前。犬を飼っていることに、新鮮さとか、物珍しさを感じたりすることはないが、昨年からフィルムの現像の仕事をするようになったのもあって、ここのところちょくちょくチャーミーの写真を撮るようになっていた。

とは言っても、フィルムで写真を撮っていた頃は、何かイベント的なことでもないと、なかなか犬の写真を撮ろうという発想にはならなかったものだ。

今日は世田谷にある東京都立砧公園の梅が見ごろになったので、久しぶりに犬の散歩にカメラを持ち出してみた。

都立砧公園の写真

砧公園(きぬたこうえん)は我が家の近所にあり、犬の散歩コースの一つにしている。近いと言っても、往復の移動、そして公園内で過ごす時間が必要になるので、時間や気持ちに余裕があるときにだけ訪れている。

チャーミーからすると、公園内は広々としていて開放感があるし、ふかふかの芝生はあるし、散歩する時間も長くなるので、幾つかある散歩コースのなかでも、松竹梅の松コースとか、特上コースといった格付けになっている・・・ようだ。公園へ向かう時の尻尾の動きや足取りの軽快さ、リードを引っぱる強さで、それが分かる。

砧公園は、世田谷で暮らす人には説明する必要がないほどよく知られている公園だが、このワンコ日記の一番の舞台となっているし、区外の人も見てくれているはずなので、少し解説しておこう。

砧公園は世田谷区内に4つある都立公園のうちの一つで、ちょうど環八(環状八号線)と東名高速の東京インター入り口が交わるところに立地している。

用賀いらか道の写真

最寄り駅は東急田園都市線の用賀駅。駅から公園へは、いらか(瓦)を利用した遊歩道、用賀いらか道(用賀プロムナード)で結ばれている。

公園に向かう道中が楽しいものであるようにと、様々な工夫が施されていて、道沿いにはユニークなオブジェや、せせらぎなどが設置してあり、いらか道の象徴である路面の瓦には、百人一首の句が順番に刻んである。

木々も多く植えられていることから、地元の人がウォーキングをするのにも、犬の散歩をするのにも最適な道となっている。

砧公園の案内図の写真

砧公園の敷地面積は約39ha。東京ドーム約8倍もの広さになる。広い園内には世田谷美術館、野球場やミニサッカー場、サイクリングコース、バードサンクチュアリなどといった施設が配置されている。

砧公園で特徴的なのは、広々とした芝生があること。実は戦後の高度成長期、一時期ではあったがゴルフ場として使用されていたことがあり、広い芝生や多くの樹木はその名残りになる。

そういった視点で園内を散策すると、うまくゴルフコースを公園にしたな・・・と、かつてのゴルフコースを簡単に思い浮かべることができたりする。

砧公園の花見の様子03’の写真
砧公園の花見の様子03’

また、園内には芝生エリアを中心に桜の木が多く植えられていて、桜の開花時期には広々とした芝生の上で桜の花見をすることができる。

桜の開花時期には情報サイトに開花情報が載り、天気のいい休日などには万単位の人が訪れている。「砧公園といえば桜」とイメージしている人も多いはずだ。

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広い砧公園内の環八付近にあるのが、ねむの木広場と子供用遊具のあるアスレチック広場。このエリアにも広々とした芝生があり、朝夕、そして休日に犬を散歩させる人が多い。

この広場の奥の一画に、ちょっと場違いな感じで梅の木がまとまって植えられていて、小さな梅林みたいになっている。ここが今日のお目当てだ。

砧公園の梅林の写真
梅の木の下で ビアデッド・コリーの写真
砧公園の梅林で

梅林を訪れてみると、あと一週間ぐらいしたら満開かな・・・といった感じで、ボチボチと花が咲き、美しい光景になっていた。

それとともに辺りにはすがすがしい感じの梅の香りが漂っていた。梅の場合は匂いとセットで楽しめるのがいい。

でも嗅覚の鋭い犬には、このさわやかな感じの梅の香りはどう感じるのだろう。飼い主の履いた後の靴下の方がいい匂いだと感じたりして・・・。

走るビアデッド・コリーの写真

誰もいないので、ちょっと走らせてみた。この犬は牧羊犬の血筋が入っているので、走ったり、遊んだりするのが本当に好きだ。

好きなのはいいが、一度遊び始めたらいつまでも夢中になって走り続けていられるほど運動量豊富だったりする。

この運動好きで、スタミナ豊富なところは、とても飼い主泣かせになる。普段は公園にくると、リードを持ったまま園内を軽くジョギングするような感じで走らせ、私自身の分も含め運動不足を解消させているつもりだが、こんなんじゃ足りない・・・、もっと走ろう、と催促してくる。

犬とのジョギングのイメージ(*イラスト:ニッキーさん)

(*イラスト:ニッキーさん 【イラストAC】

犬とのジョギングは、傍から見たら楽しそうに見えると思う。私も飼う前は憧れたし、実際、ちょっと走るぐらいだったら楽しい。

でも距離が長くなると、それは幻想となる。ずっとリードを手に持ちながら走っていると、体に負荷がかかり、背中の辺りがつりそうになるし、自分のペースで走れないので、思っているよりもすぐに息が上がってしまう。

それに常に犬や周囲の状況を気遣わなければならないので、視線が足元の犬や周囲へと落ち着かなく、体勢が悪いのもあって転びそうになる。

そのうえ、我が家の犬はそれなりに足が速いし、体力もある。きっとマラソンの選手でもないと、このワンコと伴走するのは無理だろう。とても付き合いきれない。

自転車で犬の散歩のイメージ(*イラスト:かれーさん)

(*イラスト:かれーさん 【イラストAC】

公園内では、たまに自転車に乗って犬の散歩をしている人を見かける。自転車だったら楽チンそうだな・・・と思い、一度挑戦してみたが、犬の不規則な動きでハンドルをとられるので、これも楽ではない。というより、とても難しい。

徐々に自転車での散歩を慣らしていけば、犬も慣れてうまくコントロールできるようになるとは思うものの、自転車のメリットと、自分がコケて怪我する可能性を天秤にかけると、転んで大惨事になる確率がかなり高そうなので、私はしないことにした。

自転車で犬の散歩をするのは危ないからやめた方がいい。そういった声をよく聞く。実際にやってみると、まさにその通り。これは確かに危ない。と、その危険性がよくわかる。

でも、運動量の多い犬を犬を飼っていると、自転車で散歩している人の気持ちもまたよくわかる。

ビアデッド・コリーの写真
砧公園のアスレチック広場

上の写真の背後にある遊具は最近設置されたもの。梅林の横には立派な子供の遊具がどんどんと造られ、今後は子供たちが元気に遊びまわれる大きなアスレチック広場になるそうだ。

この他にもバラ園が造られたり、環八にパークブリッジが造られたりと、近年は今までになく力を入れて整備が行われているように感じる。

砧公園には犬の散歩に訪れる人も多いので、気兼ねなく犬を走らせることのできるドッグランもぜひ造ってほしい。運動量の多い犬を飼っていると、切実に思ってしまう。

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