旅人とわんこの日々
世田谷編1 2003年 Page9
ワンコのいる日常と旅についてつづった写真ブログです。
12、キャバリア(2003年4月下旬)
妹は実家から少し離れた場所に暮らしている。歩くには遠いが、自転車ならあまり苦にならないといった距離だ。
その妹は、昨年からメスのキャバリアを飼い始め、時々実家に連れてくる。今日も連れて来たので、写真を撮ってみた。
キャバリアはイギリス産の小型犬で、正式名はキャバリア・キングチャールズ・スパニエル。
スパニエル種の一種で、キャバリアは騎士の意味。真ん中の「キングチャールズ」は、イングランド王チャールズ1世・チャールズ2世がこの犬を溺愛したことに因んで付けられたようだ。
騎士のような凛々しさとか、イギリス王室のような気品を感じるか、感じないかは、その人の感じ方によると思う。でも独特の愛嬌を感じる犬種だと思う。
キャバリアの一般的な体重は7キロ前後で、体高は30㎝ほど。室内で飼うのにちょうどいいサイズ感だと感じる。性格は温厚のようで、この犬もあまりガチャガチャした感じがなく、とても大人しい。これぞ室内犬の鏡と言ってもいいかもしれない。
もし次に犬を飼うことがあるのなら、これぐらいの大きさが楽でいいな・・・。キャバリアもありかな・・・。と、大型でやんちゃな性格のチャーミーを飼ってきた苦労を振り返ると思ってしまう。
私的には、この犬は目が大きく、口の周りに肉厚があるところが特徴的に感じる。そして小さ過ぎず、大き過ぎずのサイズ感や、頭が平らで撫でやすいというのがチャーミングポイントだと思う。
ウィークポイントは垂れた耳になるだろうか。それなりに分厚い耳が、穴の部分を蓋するように垂れているので、耳の弱い個体は蒸れて臭くなったり、病気になりやすい。実際、この犬は少し耳が弱いようで、ちょっと匂う時がある。
普段は可愛らしい顔をしているのだが、嫌な顔というか、難しい顔をしているときに、ちょっと哲学的と言うか、○○原人といった雰囲気を感じるのも、この犬の面白い部分だ。
今ではそういった顔はあまりしなくなったが、我が家にやって来た最初の頃は、人見知りが激しいのもあって、見慣れない私や両親の顔を見ると、よくそういった顔をしていた。
まあ、我が家に連れてこられるときは、妹に用事があり、「ちょっと預かって・・・」と不慣れな場所に置いていきぼりにされる場合がほとんどなので、不安からそういう顔になってしまうのだろう。
なので、最初のうちはこの犬を見るたびに、インドネシアのジャワ島で見たジャワ原人の化石が脳裏に浮かび、遥か遠いご先祖様・・・ってな感じで親近感がわくというか、そんなロダンのように深刻そうな顔をしなくてもいいのに・・・と、シリアス顔になる様子がコントのようで面白いというか・・・、その豊かな表情から色々と想像が広がり、見ていて退屈しなかったものだ。
13、箱根ツーリング2003(2003年4月29日)
就職が決まった大学在籍中の後輩から、「1カ月半ほど海外一人旅に行ってくるので、バイクを預かってくれませんか?」と頼まれた。
といっても、私が大学を卒業してから5年が経っているので、在学中だった時の後輩ではない。ユーラシア大陸横断を終えた後、しばらく学生時代に働いていたバイト先に厄介になり、その時に知り合った同じ大学の旅好きな後輩になる。
この後輩は4月上旬に就職が決まり、もう卒業の単位はばっちりだし、時間もあるし、就活の憂さ晴らしもしたいしと、ユーラシア大陸を横断した私にアドバイスを乞い、一か月半ほどの旅程で海外一人旅に出かけていった。
その旅行の間、「バイクをアパートの敷地にずっと放置しておくのは心配です。自由に乗って構いませんから、先輩の家で預かってもらえませんか。」と提案され、「それは私としてもありがたい。」と、快諾。これぞWINーWINの関係。後輩が帰国するまでの間、バイクを預かることになった。
これで自動車教習所に通うのが楽になる。それは教習所にバイクで行くことができるというだけではなく、普段からバイクに乗っていれば二輪独特のバランス感覚が沁み付くので、技能教習での失敗が少なくなる。
あとはせっかくバイクがあるのだからツーリングをしたい。私が大学時代に所属していたバイクサークルは、毎年4月29日の緑の日(現・昭和の日)に、新入部員と初めて一緒に箱根までツーリングに行く新歓ツーリングを行っていた。
大学卒業後も現役性に混じって参加したり、習慣的にこの日にバイク仲間と伊豆や箱根方面いツーリングをすることが多い。昨年はバイクがなく参加できなかったけど、今年はバイクがある。大学時代の仲間に声をかけ、久しぶりに箱根ツーリングを行うことにした。
バイク仲間とツーリングに行くなんて、1999年が最後だから4年ぶり。とてもワクワクする。
集合は西湘バイパスの西湘パーキングエリア。ここは箱根方面に向かうバイク乗りの集合場所として定番になっている。
途中で合流した友人とともに到着してみると、パーキングエリア内はバイクだらけ。バイクを停める場所にも困るほどの数のバイクが集まっていて、その様子は圧巻。
そして凄まじいほどのバイク乗りの熱気を感じる。この雰囲気のなかに混じると、バイク乗りの輪に戻ってきたんだな・・・と感慨深く感じる。
我々のお決まりのツーリングコースは、西湘バイパスから熱海・湯河原方面に旧真鶴国道を下っていく。湯河原からは温泉街を抜け、椿ラインを登って大観山へ。その後は伊豆スカイラインへ・・・と、まあ走り屋の全盛時代、80年代、90年代の定番コースになる。
椿ラインのきつい登りのワイディングでは、2ストのレプリカに乗っている友人や後輩は気持ちよさそうに走っていくが、私は鈍足のアメリカン。しかも他人のバイク。転ばないようにゆっくりとワイディングを楽しんだ。
走り飽きたら伊豆スカイラインへ向かうのが定番だが、今回は昼食を食べに芦ノ湖へ降りていった。
芦ノ湖周辺は観光地になっていて、見所も多い。昼食後は、たまには観光をしてみようではないか・・・と、ちょっと芦ノ湖周辺の観光をしてみた。
得てしてバイク乗りのツーリングは、走っているか、グダグダしているかで、あまり観光をしない。我々も毎年のように箱根に来ていたが、箱根の関所や箱根神社を訪れるのは今回が初めてだったりする。
色々とみて回ったが、一番の感動したのは箱根駅伝の碑。箱根駅伝は今年から出場校が15校から20校に増えた。
増えた分、どうなるんだろう。レースが煩雑になって面白くなくなるかも・・・などと思ったが、そんなことはない。各所で接戦、熱戦が多くみられ、なかなかの好レースとなった。見ている側としても、ランナーの頑張りに大いに感動した。
そういった思いを胸に秘め、箱根駅伝の碑の前に立つと、その感動が再びよみがえってきて、気持ちが昂る。そして、我々も箱根駅伝のランナーのように一生懸命生きなければな・・・と、ちょっと大袈裟に思ったりもする。
とりあえず一生懸命になっているポーズで写真を撮ってみよう。と、写真を撮ってみたが、形だけ真似るのは簡単である・・・。
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