旅人とわんこの日々 タイトル

旅人とわんこの日々
世田谷編 2003年(6/9)

ワンコのいる日常と旅についてつづった写真ブログです。

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10、花火大会の中止(2003年8月16日)

たまがわ花火大会の写真
たまがわ花火大会の様子

毎年8月、お盆明けの週末に、二子玉川付近の多摩川で世田谷区の花火大会が行われる(現在は10月に変更)。

交通規制や警備、臨時列車の関係で、川を挟んだ川崎市と同時開催になり、二子玉川の上流で世田谷区の花火大会、下流で川崎市の花火大会と、同時刻に2つの花火大会が行われるので、二子玉川界隈では多くの花火が短時間に打ち上がることになる。

よく散歩に訪れる砧公園から見えるのかわからないが、環八の東名インターにある歩道橋の上からだと、高く打ちあがった花火が少しだけだが見える。

雨天中止のイメージ(*イラスト:q-.-pさん)

(*イラスト:q-.-pさん)

今年は仕事が終わった後に仕事先の女性を誘って行こうともくろんでいたのだが、見事に雨男ぶりを発揮してしまい、雨で中止となってしまった。しかも、前日までの雨で川が増水していて、安全性に懸念があるといった理由で、翌日の延期分も中止というおまけ付き。

私にとってはせっかくのチャンスが・・・、といった最悪の雨となったのだが、我が家のチャーミーにしてみれば恵みの雨となった。

花火大会の日は大きな爆発音が我が家にまで響いてくる。そして、この犬は大きな音、特に雷や花火が苦手だ。

花火が鳴り始めると、たちまち部屋の隅っこ、テレビ台の後ろとか、家具の隙間とかに隠れるように逃げ、そこで震えてどうにもならない状態になる。

大きな音でおびえるイメージ(*イラスト:NORIMAさん)

(*イラスト:NORIMAさん)

花火大会が厄介なのは、1時間以上(現在は1時間)ずっと大きな音が鳴りっぱなしだということ。犬が精神的に休める間がない。

1時間以上も怖い思いをすることになるので、花火が終わって「もう終わったから大丈夫だよ。」と体を撫でてあげても、しばらくは放心状態となったまま。見ていて気の毒に感じるが、どうしようもない。

現実問題としては、おしっこで床が酷いことになってしまうので、最近では犬用の紙パンツをはかせている。できれば耳栓もしてやりたいところだが、これはちょっと無理そうだ。

ビアデッド・コリーの写真

我が家に来てから10年弱。何度も花火大会を経験してきたが、音に対する恐怖は今のところ克服することができていない。

ただ、最初の頃よりは震え方が酷くなくなり、終わった後の回復も早くなってきたように感じる。とはいえ、この花火大会の日はチャーミーにとって一年で一番の厄日というのは変わりがない。

11、行きたい時が行き時(2003年8月中旬)

チワワとキャバリアの写真
チワワとキャバリア

6月の終わりに中古ながら愛車3号となるブラックバード(HONDA CBR100XX)を購入し、約3年半ぶりにバイクのある生活が戻ってきた。

この夏は今まで乗れなかった憂さを晴らすように、一週間の夏休みを利用して九州へ遠征したり、土日を利用し後輩のレースを応援に鈴鹿へ行ったりと、バイク乗りらしい休日や余暇を過ごした。

8月のお盆の話になるが、暇をしている大学時代のバイク仲間で集まって飲み会を行った。その時に仲のいい友人が「せっかくバイク乗りに復活したんだから、久しぶりに泊りがけでツーリングに出かけよう。」と誘ってきた。

友人はバイクを走らせるために箱根付近にはよく行くものの、それ以外へは滅多に行かない典型的な走り屋系のバイク乗り。乗っているバイクもNSRといったレース用バイクを市販化したモデル。夏だし、たまには違った場所をバイクで旅をしたい。でも一人では・・・と思っていたようで、再びバイクに乗り始めた旅好きの私に話を持ち掛けてきたようだ。

「そりゃいいな。どうせ泊りがけで行くなら普段行かないような場所にしよう。バイク復活記念だし。」と、ほろ酔い気分でどこか面白そうな場所は・・・と検討し、私の中でいつか行ってみたい旅行プランの一つ「佐渡島を一周っていうのはどう?」と提案してみた。

船に自分のバイクを載せて離島をツーリングする。なかなかできないからこそ魅力的だ。ちょっと佐渡は遠く、手間や時間がかかるけど、その分、頑張って訪れるだけの価値があるはず。それに一人じゃなく、連れがいればその道のりも短く感じるはず。

友人はすぐに「新潟の沖に浮かんでいる島だよね。めちゃくちゃ遠くない?」と言ってきた。「新潟まで200キロちょっとだし、そこから船に乗るだけだし、島もそんなに大きくないし、思っているほど遠くないぞ。それに少し走るぐらいじゃないと旅は楽しくないぞ!」と答えると、「佐渡ってそんなに遠くないんだ・・・。じゃ行こうかな。離島も面白そうだし・・・」と、前向きにツーリングの話が進んでいった。

とはいえ、いきなり「佐渡へ行こう」と思いついてもスケジュールが・・・。夏休みはもう消化してしまったし、この時期は他の人との兼ね合いで有給が取りにくいもの。それは友人も同じだった。

休みが長く取れる別の機会にするか。秋には連休があるし・・・。それとも目的地をもっと手軽な場所、日光とか、飛騨高山にするとか・・・。いや、一度思い立ったら無性に行きたくなってしまうのが旅人の性(さが)。次に佐渡へ向かって風が吹くのはいつになるかわからない。それに時間を空けると面倒になってくるというもの。特に友人の方が「やっぱり遠いから・・・」などと言いかねない。

「鉄は熱いうちに打て」「欲しい時が買い時」というように、行きたいと思った時が行き時というもの。この機を逃してはならない。飲んで気が大きくなっているのもあって、来週末の土日をフル活用して佐渡へ行こうと、この場で決定した。

後で友人に聞くと、地理には疎いので距離感がいまいち分からなく、頭の中では遠そうな感じがするけど、私の話しぶりからそこまでではなさそうだし・・・。船に乗るのが楽しそうだし、まあ何とかなるだろう・・・。と、酔っぱらっているのもあって、OKの返事をしてしまったらしい。

家に帰ってから地図を見たら、新潟まで200キロちょいと言いながら300キロ近くあるし、新潟からも船で時間がかかるし・・・と、こんなに遠いとわかっていれば、その場で「うん」と返事をしなかったよ・・・。おまえの距離感が異常なんだよ・・・と愚痴をこぼしていた。

この時代はまだ便利なスマホがなく、適当感が溢れていた時代だった。その場で東京~新潟を地図で見たり、距離で検索などしていたらその数字におののいてこの話は実現しなかったかもしれない。

せっかくなので他のバイク仲間にも「来週末、佐渡行くことにしたけど一緒に行く?」と声をかけてみるものの、「えっ、佐渡。ちょっと遠すぎる。」、「急に言われても土曜日出社だし・・・。二日間のツーリングはちょっと無理です。」と手を挙げる人はいなかった。

ということで、8月下旬の週末に、友人と二人で佐渡ツーリングを行うこととなった。念願の離島ツーリング。楽しみ8割、準備期間があまりないので心配や不安が2割といった感じだった。

11、話題のチワワ(2003年8月下旬)

チワワとキャバリアの写真
チワワとキャバリア

夏が始まる前、私がバイクを購入した少し後になるだろうか、私がバイクを購入したのに刺激されて・・・というわけではないのだろうが、妹がキャバリアに続いて、人気沸騰中のチワワを飼い始めた。

「犬を留守番させておく時に、キャバリア一匹だけだと寂しがるから・・・」と、キャバリアのためということを強調していたが、自分が飼いたかったというのが一番の理由なのでは・・・と思ってしまう。

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チワワといえば、タレント犬くぅ~ちゃんが登場する消費者金融のCMによって爆発的な人気となり、今やテレビ番組、雑誌など各所で話題になっている。

その愛くるしい姿だけではなく、世界最小の犬種という小ささも魅力となっていて、手軽に飼うことができる犬として、うちの妹と同様、若い女性で飼う人が増えているそうだ。

チワワとキャバリアの写真

チワワは世界最小の犬種で、体重は1.5~3キロほど。原産地はメキシコ。メキシコの北部、アメリカとの国境沿いにチワワ州があり、ここで1850年頃に3頭のチワワが発見され、この犬たちが現在のチワワのベースとなったとされている。

こういった歴史的経緯や、遺伝子的にもメキシコがチワワの起源ということになるようなのだが・・・、実際のところは小型化や品種改良のための交配が長年重ねられ、本来のチワワらしい面影はなくなってしまっているようだ。

この妹のチワワにしても、CMのくぅ~ちゃんにしても、一般的なチワワとしてよく紹介されているが、ポメラニアンの血統が強く入っているチワワになる。

チワワの写真

6月にバイクを購入してからは、「ようやく自由に旅ができる」と、休みの日はバイクに乗って出かけてばかりいた。先週末も友人と離島の佐渡島へツーリングへ行ってきたばかり。

妹は何度もチワワを連れて我が家に来ていたようだが、私とはすれ違いの連続。親からチワワを飼った話を聞いて、会うのを楽しみにしていたのだが、今日やっとそのチワワに会うことができた。

3月の終わりに生まれたということなので、まだ生後5カ月ほどの子犬。小さく、そして華奢で、雑に触ったらすぐ怪我をしてしまいそう。触るのがちょっと怖い。

それにしても・・・、まだ小さいからなのか、テレビのCMのような可愛らしさを感じない。というより、期待していたほど可愛いくないぞ。チワワ。

大きさ比較の写真

我が家のチャーミーと比べてみると、親子ほど違う。というより、同じ犬とは思えないほど小さい。

昔、同じようなサイズのヨークシャーテリアを飼っていたけど、もうかれこれ10年以上も前の話。ここ10年間はビアデッド・コリーのサイズが標準だったので、まるで別の生き物のように感じてしまった。

小さいことにビックリしたが、それ以上に値段を聞いたてビックリした。小さいけど、一番高い・・・。ブームって、ほんと恐ろしい・・・。

12、目指せ最北端!(2003年9月下旬)

旅の計画を立てる若者のイメージ(*イラスト:kotobukingdomさん)

(*イラスト:kotobukingdomさん)

春の早い段階で就職が決まり、7月上旬に一緒に富士山へ登った後輩が、ここのところ時間を持て余しているようで、事あるごとに「どこか一緒に旅に行きませんか・・・」「休みは取れませんか・・・」と誘ってくる。

春には海外を一人で旅してきたほどの旅人なので、仕事をしている私に構わず、一人で気ままにあちこち行ってくればいいと思うのだが、どうも私と一緒に旅をしてみたいらしい。

まあ、これでも私はユーラシア大陸を横断してきた旅人。多くの修羅場を乗り越えてきたので、そんじょそこらにいる旅人とは一味も二味も違う・・・はず。そんな私と一緒に旅をすることで、旅のノウハウや旅を楽しむ奥義を吸収したいと思っているようだ。なんだか旅の弟子ができたようで、これはこれで悪い気分はしない。

旅の秘伝書のイメージ(*イラスト:acworksさん)

(*イラスト:acworksさん)

「よしっ、その願いをかなえてあげよう。私から吸収できるものがあれば、どんどんと吸収してくれ。」と、言いたいところなのだが、夏休みは既に消化してしまったし、土日も営業している写真屋の仕事なので、休みはシフト制。秋にある連休に便乗して、長い休みを取ることができない。

だからといって、手軽に日帰りで伊豆などをツーリングしても、彼が私に求めている旅の奥義的なものを少ししか伝えられない気がする。

これから秋、冬と寒くなり、バイクでの旅はどんどん厳しくなってくるし、来年の春先には彼は就職するので、お互い暇のない社会人になる。このままだと彼の希望は永遠に叶わないかもしれない。

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しかし、夏の終わり頃からちょっと風向きが変わってきた。今やっている現像の仕事が少し暇になってきたのだ。

世の中は新時代のカメラ、俗に言うデジカメの登場によって、かつてないほどの写真ブームになっている。しかし、その流れに反し、写真屋ではプリントの注文が減って、仕事が少なくなりつつある。

写真屋でのプリントの写真

例年、子供の夏休み期間は、行楽や帰省に行った写真の現像が沢山入るので、それなりに忙しい。特にお盆を過ぎた8月の下旬は、撮り溜めたフィルムをまとめて持ってくる人が多いので、週明けなどはてんやわんやといった感じになるのだが、今年はみんな家で過ごしていたの?と思うほど少ない。

9月に入ってからも、夏の旅行などで撮り溜めた写真の注文があまり入ってこないといった深刻な状態が続き、上の方から各店舗に少し労働時間の調整をして欲しいとの通達があった。

「どうせだったらまとめて休みをください。旅人なので、旅に出たいです。」と、店長に図々しく頼んでみたら、「9月中だったらいいよ。10月は運動会や文化祭などのイベントが多くなるし、11月は七五三や紅葉時分の行楽でそれなりに忙しくなるはずだし・・・。いや、忙しくなってもらわないと困る!!!」と言われ、急遽、9月下旬に5日間の連休をもらえることになった。

早速、後輩に連絡すると、「もちろん、行きます!」と、即答。こういう時、自由に時間が使える大学生が旅のパートナーだと、すんなり事が運んでいい。社会人同士だと、こんなにうまくはいかない。

針路は北のイメージ(*イラスト:Nさん)

(*イラスト:Nさん)

今回の旅の目的地は、ずばり北の果て。バイクにテントなどを積みこんで、進める一番遠く、そう、行きついた北の果てがゴールという旅だ。

日本の北の果てといえば、北海道の北に浮かぶ北方四島になるが、腹立たしいことにロシアに占拠されているので、行くことができない。北方領土を除くと、北海道の北の端、宗谷岬が実際に行くことのできる日本最北端になる。

ちなみに・・・、というか、私的に意外な事実だったのが、択捉島だと北緯45度33分、宗谷岬は北緯45度31分と、緯度的にみると02分しか違わない。距離にすると4キロほど。北方領土という名から、もっと遥か北にあるものかと思っていたのだが、意外と差がなく、ちょっと驚いてしまった。

択捉島は北海道からかなり離れているので、バイクで訪れようとするなら、かなりの時間と手間がかかることになる。もし北方領土が日本に戻ってきたとしても、旅の目的地として最北端宗谷岬という立場は安泰なのかもしれない。

日本最北端の地図(国土地理院地図)

国土地理院地図を書き込んで使用

針路を北にとれ。目指すは日本の最北端。いざ行かん、宗谷岬! と、格好よくセリフを決めたいところだが、5日間の旅程で東京から北海道の北の端まで行って帰ってくるのは、ちょっと厳しい。

もちろん高速道路に乗って、寄り道をせずに走り続ければ行くことは可能だが、高速道路を使って移動するのは、飛行機で旅をするようなもの。旅する情緒もへったくれもないので、私の旅の方針には合わない。

ということで、北の端でも少し手前にある本州の最北端になる青森県の大間岬を目指すことにした。日本最北端と、本州最北端。ちょっと格が下がってしまうが、東京から船などを使わず、バイクで走って行くことのできる一番北の端だと考えれば、なかなか魅力的な目的地に思える。

針路を北にとれ。目指すは本州の最北端。いざ行かん、大間岬! と、意気揚々と後輩とともにバイクで旅立った。

*13、針路は北へ・旅行編につづく

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世田谷編 2003年(6/9)
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